島国日本を根底から支える使命を、自分も担いたいと思った。
元々、就職活動をするまでは海運業界について全く知りませんでした。ただ海外とつながる仕事に魅力を感じ、商社などグローバルに働ける業界を見ている中で、海運業界に出会いました。調べていく中で分かったのは、この業界が島国である日本を根底から支えていること。普段あまり目にすることはないけど、電気や水道と同じように、インフラの一つとして人々の生活になくてはならない存在だと知り、その社会的意義に大きく心を掴まれました。自分も、そんな海運を担う一員として社会に貢献したいという想いが芽生え、この業界に絞って会社を探すことにしました。弊社を選んだ理由は、ONE JAPANに統合する2つ前の旧社がアジア域内のコンテナ船を扱っていた点に惹かれたため。というのも、私が就職活動をしていた2008年は、東南アジアを中心にアジアの経済成長が著しい時代だったんです。今もその勢いが増しているように、今後世界に大きな影響を与える地域になるはず。そうした勢いのあるアジアと密接に関わる会社ならダイナミックなスケールで仕事ができると思い、入社を決意しました。
大きな視点と小さな視点を掛け合わせ、それぞれのコンテナに最適な運賃を設定する。
入社してからは、船の寄港先を決めたり、輸出の営業をしたりと多種多様な経験をした後、マーケティング部に異動しました。現在私が担当しているのは、プライシング業務という、コンテナ1本あたりの運賃を決める仕事です。営業からお客様のご要望を聞いたり、海運市況を調べたり、他社の傾向を確認したりと、さまざまな情報をまとめた上で運賃を検討していきます。この仕事の難しいところは、価格設定の明確な基準がなく、常に時価で決めなくてはならない点。だからこそ、大きな視点と小さな視点のバランスを大切にしています。大きな視点とは、どうすれば船全体の利益を最大化できるかという視点。小さな視点とは、それぞれのコンテナに合った価格とは何かという視点。この2つを掛け合わせることで、会社にとっても、お客様にとっても満足していただける最適な価格を決めることができるのです。難しい仕事ではありますが、プライシング含め、スペースコントロールや営業、ターミナルとの連携など、あらゆる人の努力が結集し、スペースを全て埋めた状態で船が出港したときは、大きな達成感を感じますね。こうした一つひとつの積み重ねが、日本発北米向け航路において弊社がNo. 1のシェアを誇る理由なのだと思います。そのプライドと使命感を忘れずに、日々の業務に向き合っていきたいです。
グローバルな環境で働く中で、世界基準の視点が身に付く。
2022年の7月からはシンガポールに駐在し、Ocean Network Express Pte. Ltd.で世界各国から集まった仲間と共にプライシング業務をしています。日本にいた頃とは環境がガラッと変わり、隣にはシンガポール出身の社員、向かいにはアメリカ出身の社員がいて、会話は全て英語という想像以上にグローバルな日々を過ごしています。こんな環境でうまくやっていけるのかという不安もあったのですが、杞憂でしたね。皆が積極的にコミュニケーションをとろうとしてくれますし、カフェテリアで雑談をしたり、交流会を開いたりと仕事以外でも交流が多いため、楽しく働くことができています。高い英語力を求められるのではないかと思う方もいるかもしれませんが、実際はそんなことはありません。世界各国からメンバーが集まってきている分、発音が違ったり文法が間違ったりしても誰も気にしないし、むしろきちんと聞き取ろうと耳を傾けてくれます。大切なのは、綺麗な英語を話すことではなく、何を伝えるか。それさえ意識していれば、構えすぎる必要はないと思います。また、こうしたグローバルな環境で働く魅力は、さまざまなバッググラウンドの人と英語を通じて交流することだけにとどまりません。日本の立ち位置や世界経済の全体像が見えてくるのも魅力の一つ。ONE JAPANとして世界に何を提供できるかを考えながら、仕事に取り組むことができています。これからもこの環境を活かし、さらなる成長をしていきたいです。